ネタバレご注意を。
ゾンビ映画のサンズ・オブ・ザ・デッドです。
パニック系でもなく、全力で追われるでもなく、不思議なやつでした。
この映画は女性とゾンビの1対1が基本。数で勝負はエンディング前のみです。斬新やね。
あらすじ。
ニックとモリーのアホカップルが飛行機で国外へ逃げ出すために小さな飛行場を目指します。
序盤で車が故障し、ニックはとあるゾンビに噛まれて死亡。
モリーは彼氏を殺したゾンビに付きまとわれながら徒歩で飛行場に向かって進みます。
広大な砂漠の中でゾンビと2人きり。モリーはこのゾンビに悪態をついている間に愛着をもってしまいました。
スモールと名付けたゾンビと一緒に砂漠を突き進み、途中で出会った軍人に助けを求めることもなくゾンビを庇ったりするモリー。
終盤では食事もできず弱ったスモールを失って、なんとか飛行場までたどり着くも「かつて育児放棄した息子に会いたい」と街へ引き返す…。
この世界のゾンビは足が遅いので、体力があれば余裕で逃げられそうです。
ただ砂漠で大した食料もなく、日光にさらされつづけてフラフラのモリーは大変。
寝る場所を探すのも一苦労です。
この映画の何がヤバいって、ゾンビに愛着もっちゃうっていうところ。
からかって名前つけて、途中で拘束して足止めに成功するも「置いていくとかわいそう」だなんて言い出して引きずって連れて行く。
そんな余力あるわけないやん!てツッコミしかないですよね。
軍人に出会って射殺されそうなスモールを庇ってホッとするも、スモールがついにモリーへ噛みつくシーンが「ほら、いらんことするから!」って言っちゃいますよ。
しかしこの後のモリーが「あぁ噛まれちゃった、もうおわり…」と諦めず、自ら指を叩き潰して、生きようとするのがグッときました。
極限の中で人間がおかしくなる映画ね、って思いながら観ていたんですが、徐々にモリーが母性にも目覚める。
子供を棄てて、ロクでもない男と付き合って、クスリもやって、いわゆるダメ女なのですが、最後の最後に飛行機へ乗らず、家に取り残された息子を助けに行っちゃうんです。
おそらく棄ててからほとんど会ってないんでしょうが、電話でお話はしていたみたい。
息子も「一緒に暮らしている親(モリーの姉)」とは別の親がいることを知っていたので。
ちなみに姉とその夫はは子供を放置して家を出たわけではなく、どちらかが先に死亡(殺された?)し、もう一方は感染してすぐに焼身自殺したのです。子供を守るためでしょう。
最初はニックとモリーを見て「主人公コイツかい!無理!」とゲンナリするし、1対1で派手さもないストーリーですが、意外と最後まで観られちゃった。
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